頭痛は私たちからさまざまなものを奪います。それは正常な思考力であったり、判断能力であったりします。「頭が痛い」ということは私たちにとって最上級のストレスでもあります。その状態が長く続くことは避けたいものです。

持病として「偏頭痛」を抱えた人であれば、だんだんと痛みを増すような頭痛に、その経緯に、「これは酷くなる」ということを事前に察知できるかもしれません。そうすることによって、吐き気や嘔吐を伴うほどの症状に達する前に自前に頭痛を抑えることができます。まれに見るのが「薬に頼りたくない」という人ですが、放置された頭痛ほど辛いものはなく、その間何もできなくなってしまうほどなのです。「薬は嫌い」という気持ちのために、頭痛が長引いてしまい、その分仕事ができなかったり、タスクを遂行できなかったりすると、もったいないのではないでしょうか。

もちろん、自然に治る頭痛もあります。飲酒による頭痛であればそのまま安静にしていれば酷くなることはないでしょう。むしろ、飲酒した状態で何らかの医薬品を服用すること自体が危険な可能性もあります。頭痛薬の成分にもさまざまあります。飲酒状態でも安全に服用できるもの、飲酒状態では危険なもの、さまざまでしょう。ただ、自分でその判断がつかない場合、確実にその薬を「飲んでも良い」という確信がない場合には、服用を避けたほうがいいというものです。

ただ、飲酒時のように「原因がわかっている」場合、そして「服薬にリスクがある場合」を除けば、いち早くその頭痛を治すために早めに頭痛薬を服薬するのが良いということもあるでしょう。その頭痛が酷くならないという保証がないからです。もしかすると何も手がつけられないほど痛くなってしまう場合もあります。経験したことがあれば実感としてわかると思うのですが、「頭が割れるほど痛い」という状態が起こったとすると、それは「悲劇」以外の何物でもありません。頭が痛いということ、頭痛が酷いということ、そしてそれを自分ではどうすることも出来ない場合は、まさに「為す術がない」という状態になります。正常な活動ができなくなるのです。

そのような状態に陥ることが許されないことが多いのが、現代社会です。私たちはひとりひとりが責任を持って生活しているのですが、その生活自体が脅かされてしまうかもしれないという状態は、避けるべきです。「痛みが酷くなるかもしれない」と感じたときは、迷わずにすぐ服薬することが正しい選択といえるのではないでしょうか。

頭痛というものは予期しないものです。自分で制御することができないものです。これが「風邪」であれば、ある程度「このようなことをしていると風邪をひく」ということが予測できるものです。それを「予防」することができるのです。ですが、頭痛はいつ発生するかわからないもので、どれくらい酷くなるのかもわからないものです。仕事が手につかないほどの頭痛を抱えたまま頑張るよりも、薬で落ち着く方がいいのではないでしょうか。眠くならない、集中力を削がないなど、現代人が必要とする医薬品もたくさん市販されています。頭痛に備えて薬を常備しておくこと、酷くなりそうなら早めに服薬することは大切なことなのです。