風邪をひいたときの頭痛

風邪をひくことは誰にでもあります。季節問わず、風邪は私たちが遭遇するもっとも身近な疾患として知名度も対処法も広く知れ渡っています。その風邪に伴う頭痛も、やはり辛いものです。

広く知られた風邪ですが、実はその原因は複合的なものです。さらに、風邪を完治させるための薬は「存在しない」ということはあまり知られていません。風邪はそのケースによってどのようなウイルス、細菌に感染しているのかということが違い、それをケース毎に判別することができないものです。ですから、風邪が治るときというのは、私たちの身体が持つ「免疫機能」が風邪を退治したということになるのです。

風邪をひいた時に処方される薬、そして一般的に市販されている風邪薬などは、この私たちが持つ「免疫機能」を強化して風邪が治ることを手助けするためのものです。風邪のウイルス、細菌に対して作用するものではないのです。イメージとして「抗生物質」が良いのではないかということが語られますが、実はこれらの抗生物質は「細菌」にしか作用しません。ですが、風邪の原因になっているのは実は「ウイルス」が中心であり、それらは抗生物質では退治できないのです。風邪をひいてしまった時には身体のなかの白血球がそれらを退治するために活躍しています。

風邪をひいてしまった時の諸症状は語るまでもありませんが、身体のだるさ、体力の低下、咳や鼻水、発熱、そして頭痛があります。これらの諸症状を自覚し、人は自分のことを「風邪をひいてしまった」と判断するわけです。発熱が酷いときには何もする気が起こらず、仕事や学校を休まなくてはいけなくなるでしょう。これらの症状にあいまった「頭痛」ですから、風邪が治れば頭痛は収まります。

ですが、ときには風邪の症状としての「頭痛」が突出して酷いときがあります。それも耐え難い痛さをともなう場合があります。そのような時にはまず頭痛を回避することを優先したいときがあります。どのようなときに風邪がひどくなるのかというと、風邪がひどいのに無理をしてパソコンの操作をしたり、ゲームをやったり、目に負担がかかるようなことをしてしまうと頭痛はひどくなります。そのようなときには起き上がることもままならなくなる場合もあります。

このような状態のときにはまず「頭痛薬」で痛みを和らげたいものなのですが、風邪薬と併用できるかどうかが心配です。このときにむやみに風邪薬と頭痛薬を同時に服用してしまうと、薬の副作用や思いもよらない症状があらわれることがあります。大変危険です。

ですので、家庭に常備する風邪薬、そして頭痛薬はあらかじめ「同時に飲んでいいのかどうか」ということを確認しておく必要があります。風邪薬にしても頭痛薬にしても、「薬剤師」に尋ねることが一番です。薬局には必ず薬剤師がいるものですから、併用できるのかどうかということをたずねておくといいでしょう。

風邪による頭痛はもっとも身近な頭痛です。誰もが風邪をひいてしまうことがあります。どれだけ体調管理をしていても、それを回避することができないという場合はありますから、それに備えた薬を常備しておくことは大切なことでしょう。ただ、薬はとても怖いものであるということもしっかりと頭にいれておきましょう。